筋トレ中は対象筋肉から負荷を抜いてはいけない理由|筋肥大に効果的な酸素環境とネガティブ動作

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「筋トレの最中は狙った筋肉から負荷を抜いてはいけない!」

 

よく言われることですが、なぜ鍛える対象の筋肉から負荷を抜いてはいけないのでしょうか?

 

例えば画像のイカついお兄さんがしている種目『インクラインダンベルプレス』の場合、鍛える対象の筋肉は『大胸筋の上部』です。

腕を伸ばしきってダンベルを完全に上げてしまうと、対象の大胸筋上部から負荷が抜けてしまいます。

そうならないために肘をロックせずに(伸ばしきらずに)負荷が大胸筋上部から抜けないギリギリの可動域で動作することが重要です。

またあげるときだけでなく、おろすときも力を抜いて重力任せにダンベルをさげるのではなく、しっかり筋肉に負荷が乗ってる状態を意識しておろすことが有効です。

 

今回は『筋トレ中は対象の筋肉から負荷を抜いてはいけない理由』を科学的に解説します!

 

 

 

 

筋トレ中は対象筋肉から負荷を抜いてはいけない理由

 

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【負荷を抜いてはいけない理由】

  1. 筋肥大に効果的な酸素環境は低酸素状態であるから
  2. 筋肥大にはネガティブな動作も有効であるから

 

それぞれ解説していきます。

 

① 筋肥大に効果的な酸素環境は“低酸素状態”

 

腕の種目がわかりやすいですが、筋トレの最中にレップ数(回数)を重ねるごとにどんどん血管が浮き出てきますよね。

これは筋トレにより力が入ることで筋肉が膨らみ血管を圧迫しているからです。

血管が圧迫されると血流が悪くなるため、鍛える対象の筋肉は“低酸素状態”となります。

実はこの低酸素状態が筋肥大に有効なのです!

 

低酸素状態だと速筋が使われる

 

筋肉を動かし力を出すには、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが必要です。

ATPはあらかじめ大量に蓄えることができないため、筋肉を動かすたびに動き続ける間じゅう作り続けなければいけません。

 

遅筋繊維は酸素がない状態だとATPを作る能力が低下するので活動が鈍くなります。

一方で速筋繊維は低酸素状態でもATPをつくれるため、より活発に使われるのです(これが有酸素運動、無酸素運動ってやつですね)

 

筋肉を大きくするためには速筋繊維を選択的に鍛えることが重要です。

低酸素状態をキープすることでより選択的に速筋繊維を使うことができるのです。

 

【筋肥大のために重要な速筋繊維の筋トレと休養の記事】

www.zerokarahosomacho.com

 

筋肥大を促すホルモン分泌が多くなる

 

筋トレによりATPが作られる過程で、副産物として乳酸などがつくられます。

ATPは筋トレによりエネルギーとして消費されますが、乳酸は蓄積します。

この乳酸が蓄積することにより筋肉の成長を促すホルモンが分泌されます。

乳酸が多く蓄積するような運動をすれば、より筋肥大を促すホルモンが多く分泌されるのです。

 

低酸素状態から一気に血流が増えることも筋肥大に有効

 

筋トレの最中に対象の筋肉から負荷を抜かずに追い込んで種目を終え力を抜くと、圧が弱まり一気に対象の筋肉に血が流れ込みます。

このとき、活性酸素種がつくられこれも筋肥大を促すと言われています。

 

筋トレ中に対象筋肉から負荷が抜けてしまうと血流が制限されない

 

筋肥大のためにベンチプレスをしているのに、一回一回肘を伸ばしきってしまうと対象の大胸筋から負荷が抜けて血流が回復してしまい、筋肥大に有効な低酸素状態をキープすることができませんよね。

なので筋トレをしている最中は対象の筋肉から負荷を抜いてはいけないのです。

 

加圧トレーニングは上記の仕組みを利用している

 

加圧トレーニングとは腕などを縛ることで血流を制限し、意図的に低酸素状態を作ってトレーニングをすることです。

上記のように低酸素状態での筋トレは科学的に効果があると言えますが、意図的な血流制限には危険も伴うのでもし加圧トレーニングに興味がある場合は専門のトレーナーに習うことをオススメします。

 

ちなみに名前は似てますが、『加圧シャツ』はただの詐欺商品なので注意してください。

加圧トレーニングとはなんの関係もありません。

 

ここまでが筋肥大と酸素環境の解説です。

続いて筋肥大とネガティブトレーニングについて書いていきます。

 

② 筋肥大に有効なネガティブ動作

 

持ち上げる動作は意識しても、おろす動作のときに負荷が抜けてしまっている人をよく見かけます(懸垂の下がるとき、ダンベルカールのダンベルをおろすとき、レッグプレスの脚を戻すときなど)

これはとてももったいないことをしています。

 

このおろす動作をネガティブトレーニングと言います。

おろすときもトレーニングの一部です。

ネガティブな動作では、より速筋繊維が使われ筋肥大に効果的であると言われています。

 

まぁどちらが筋肥大に優れているかという議論はナンセンスで、持ち上げる動作とネガティブな動作はどちらも筋肥大に有効です。

負荷を抜いてしまって、ネガティブトレーニングをおろそかにするのは同じ種目をしているのにそのぶんだけ損をしているということです。

 

筋肥大のために対象の筋肉から負荷を抜いてはいけない理由まとめ

 

  • 筋肥大のためには、より速筋が使われる“低酸素状態”が最適であるから
  • ネガティブな動作では、より速筋が使われ筋肥大に有効であるから

 

 

 

同じ動作の筋トレでも負荷を抜かないことで効果が増す

 

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同じ時間をかけて同じ動作の筋トレをしている二人がいたとします。

片方は最初から最後まで対象の筋肉から負荷を抜かずにしっかり筋トレをしていて、もう一方は途中途中で負荷が抜けてしまっていたりネガティブを意識せず筋トレをしていたとしましょう。

1年後、二人の間には大きな差が開いていることでしょう。

全く同じ時間を使って、同じ種目をしているのに差が出るなんてもったいないですよね。

 

筋トレをする際はその種目で得られる効果を最大化することを意識しましょう。

 

種目の効果を最大化することで、最も時間を効率的に使い筋肥大を促すことができるのです。

それではまた次回、トモでした!

 

【今回の記事の参考文献です】